HISTORICAL PERSON · 2022年没

レイ・リオッタ

アメリカの俳優。マーティン・スコセッシ監督の『グッドフェローズ』で演じた実在の元マフィア役で最もよく知られ、『フィールド・オブ・ドリームス』にも出演した。

生涯
2022年没
死亡地
ドミニカ共和国(ドミニカ共和国国家地区 / サント・ドミンゴ)
出生地
アメリカ合衆国(ニューアーク)
出典
世界地図
ドミニカ共和国(ドミニカ共和国国家地区)

伝記

レイ・リオッタは、1954年12月18日にニュージャージー州ニューアークで生まれ、2022年5月26日に没したアメリカ合衆国の俳優である。マーティン・スコセッシ監督の『グッドフェローズ』で演じた実在の元マフィア、ヘンリー・ヒル役で最もよく知られる。

生後まもなく孤児院に預けられ、生後6か月で、町の職員だったメアリーと、自動車部品店を営むアルフレッド・リオッタに引き取られた。養父母はそれぞれスコットランド系とイタリア系のアメリカ人で、本人も自分をスコットランド系かつイタリア系だと考えていた。ところが2000年代に私立探偵が実の母ルースを探し出し、純粋なスコットランド系だったことがわかった。あわせて実の姉妹のほか、同じ「レイ」という名の異母兄弟や異母姉妹がいることも判明した。1973年にユニオン・カトリック高校を卒業し、マイアミ大学で演技を学んで、1978年に美術学の学位を得て卒業した。大学時代には『キャバレー』『サウンド・オブ・ミュージック』などの舞台に立った。大学では、のちに俳優となるスティーヴン・バウアーと親しくなった。

卒業後はニューヨークに移り、バーテンダーとして働きながら、ブロードウェイの大劇場を擁するシューバート・オーガニゼーションと契約して、舞台で経験を積んだ。初めて役を得たのはテレビドラマ『アナザー・ワールド』のジョーイ・ペニー役で、1978年から1981年にかけて出演した。映画の初出演作は『レディ・リベンジ』である。1986年には、メラニー・グリフィスの推薦で、ジョナサン・デミ監督のコメディ『サムシング・ワイルド』に出演し、精神を病んだ夫を演じた。この作品でゴールデングローブ賞の助演男優賞にノミネートされたが、その後に来た役の依頼は、狂気じみた悪人ばかりだったという。1989年には『フィールド・オブ・ドリームス』で、幽霊の野球選手シューレス・ジョー・ジャクソンを演じて高く評価された。

1990年の『グッドフェローズ』は、スコセッシとの唯一の共演作である。ニコラス・ピレッジの著書をもとに、1955年から1980年にかけてのヘンリー・ヒルとその周囲の盛衰を描いた作品で、ロバート・デ・ニーロやジョー・ペシと共演した。映画は名作となり、2000年にはアメリカ議会図書館の国立フィルム登録簿に保存対象として選ばれた。その後は『ハンニバル』で、買収されてクラリスを停職にし、ひどい目に遭う官僚を演じるなど、サスペンス映画への出演が多く、サイコな悪役などの個性的な役を得意とした。2002年には自らの会社で『ナーク』の製作にも加わった。人気ドラマ『ザ・ソプラノズ』の主役は当初リオッタに予定されていたが、のちにジェームズ・ガンドルフィーニに渡ったともいう。ビデオゲーム『グランド・セフト・オート・バイスシティ』では、主人公トミー・ベルセッティの声を演じた。

野球ファンとして知られ、1997年に日本を訪れた際には、ヤンキース入団が報じられていた伊良部秀輝の話題を口にした。同じ年にテレビ映画で共演した女優ミシェル・グレイスと結婚し、翌年に娘が生まれたが、2004年に離婚した。2007年には飲酒運転の末に事故を起こして逮捕された。2022年5月26日、新作映画の撮影で滞在していたドミニカ共和国のホテルで就寝中に亡くなった。2023年にドミニカ当局の報告として、呼吸不全、肺水腫、心血管疾患に起因する動脈硬化が死因と報じられ、同年2月にはハリウッド・ウォーク・オブ・フェームにその名が刻まれた。

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