伝記
ジョヴァンニ・ヴェルガは、1840年9月2日に生まれ、1922年1月27日にカターニアで没した、イタリアの小説家である。「ヴェリズモ」(現実主義あるいは真実主義)と称される19世紀イタリア・リアリズムの文芸運動の代表的作家の一人で、シチリア島を舞台に、市井の人々の生活を描いた。とくに短編『カヴァレリア・ルスティカーナ』が有名で、のちにマスカーニ作曲の同名のオペラにもなった。シチリア島のカターニアの裕福な一家の長男として生まれたとされるが、生まれた場所と日付には議論がある。出生証書にはカターニアの記録があるものの、その年の夏にカターニアでコレラが流行したため、一家が避暑に使っていたヴィッツィーニの田舎で生まれたとする見方もある。8日は洗礼の日で、実際の誕生は8月末だったかもしれないという。父ジョヴァンニ・バッティスタはヴィッツィーニに地所をもつ家の出で、母カテリーナ・ディ・マウロはカターニアの市民の家の出であった。祖父はカルボナリの党員で、1812年に、シチリア最初の議会の議員に選ばれた。
初等教育を終えると、作家で熱烈な愛国者、共和主義者だったアントニーノ・アバーテの学校に送られ、そこでロマン主義的な文学の好みと愛国心を身につけた。アバーテは弟子たちに、ダンテやペトラルカ、アリオスト、タッソ、モンティ、マンゾーニの作品や、ヘーゲルの美学を読ませた。1850年代後半から著作を始め、歴史小説『愛と故郷』を書いたが、未刊に終わった。表向きはカターニア大学で法律を学んだが、親からの学費で小説『山の樵たち』(1861年)を、続いて『潟にて』(1863年)を相次いで出版した。従軍して除隊したのち、数回フィレンツェを旅して、1869年にそこへ転居し、1872年にはミラノに移った。
短編集『田舎の生活』(1880年)は、ほぼシチリアの田舎での出来事で展開し、その中の一篇が『カヴァレリア・ルスティカーナ』で、舞台やオペラで上演された。ゾラの「ルーゴン・マッカール叢書」に着想を得て、何篇かの長編小説に着手し、連作『敗者たちの作品群』を目ざしたが、完成したのは、『マラヴォリア家の人々』(1881年)と『マストロ・ドン・ジェズアルド』(1889年)の2作のみだった。後者は最後の主要作品とされる。『レイラ公爵夫人』は断片だけが残され、『名誉あるシピオーニ』と『贅沢な男』は構想のみに終わった。1894年に生家のあるシチリアに帰郷した。1920年にイタリア議会の終身議員となり、1922年に脳血栓で死去した。日本では『カヴァレリーア・ルスティカーナ 他11篇』や、『マラヴォリヤ家の人びと』などが訳されている。
同じ年に亡くなった人物
- トム・ワトソン (1922年没)
- レオン・ユーゼ (1922年没)
- パンディター・ラーマバーイー (1922年没)
- ヘルマン・ディールス (1922年没)
- ベヘーディン・シャキール (1922年没)
同じ地域に関係する人物
- John, marquess of Randazzo (1348年没)
- コンスタンサ・デ・アラゴン・イ・ナバラ (1363年没)
- ウィリアム・シャープ (作家) (1905年没)
- エレオノーラ・ダンジョ (1341年没)
- サルヴァトーレ・リチートラ (2011年没)