伝記
クリフ・ロバートソンは、本名をクリフォード・パーカー・ロバートソン三世といい、1923年9月9日にカリフォルニア州ラホヤで生まれたアメリカ合衆国の俳優である。父はテキサス生まれで、牧場経営で得た財産を受け継いだ人物だったとされ、何度も結婚を重ね、息子とはほとんど会わなかったという。両親は彼が1歳のときに離婚し、母は翌年、テキサス州エルパソで腹膜炎のため21歳で亡くなった。以後は母方の祖母のもとでカリフォルニアに育ち、1941年にラホヤ高校を卒業した。
第二次世界大戦中は商船隊で三等航海士を務めた。戦後はオハイオ州イエロースプリングスのアンティオック大学に進んだが中退し、短期間だけ記者として働いている。のちにアクターズ・スタジオで学び、終身会員となった。1950年代の初めにはテレビで着実に仕事を重ね、1953年から1954年にかけては連続番組『ロケット・レンジャーズのロッド・ブラウン』で主役を務めた。ブロードウェイにも『レイト・ラブ』(1953〜1954年)や、ジョシュア・ローガンの書いた『ウィステリア・ツリーズ』(1955年)で出演している。
映画デビューは、ローガン監督の『ピクニック』(1955年)で、ウィリアム・ホールデン演じる主人公の親友を演じた。舞台ではポール・ニューマンが演じた役だったが、ニューマンは映画撮影時にワーナーと契約中で、すでに大スターと見なされていたため、ローガンの妻の推薦でロバートソンが選ばれた。作品が興行的に成功すると、『枯葉』(1956年)ではジョーン・クロフォードの相手役として、精神的に不安定な年下の恋人を演じた。続いてRKOで『裸者と死者』と、同社が最後に製作した映画となったミュージカルの二作に出演し、テレビでは『酒とバラの日々』の演技が高い評価を受けた。1959年にはサンドラ・ディーの相手役で大人気作『ギジェット』に出たが、続編二作には出演していない。1963年には、ジョン・F・ケネディ大統領自身の指名で、若き日の大統領を演じる『PT109』の主役となった。この映画は興行的には成功しなかったが、続く時期には冷酷な大統領候補を演じた作品などで、役者としての力をあらためて印象づけた。1962年にコロンビアで出た作品は、『ギジェット』以来のヒットとなっている。
1961年に、テレビ番組『ユナイテッド・ステーツ・スチール・アワー』でダニエル・キイスの小説『アルジャーノンに花束を』を原作とする「二つの世界のチャーリー・ゴードン」に主演して以来、この物語の映画化に執念を燃やし、版権を押さえて脚本家のウィリアム・ゴールドマンを雇った。その成果が1968年の映画『まごころを君に』であり、この作品でアカデミー主演男優賞を受賞した。テレビでは、1976年に宇宙飛行士バズ・オルドリンを、1987年に実業家ヘンリー・フォードを演じている。晩年の著名な出演作は、2002年から2007年までのスパイダーマン三部作でのベンおじさん役である。また熟練した飛行家でもあり、1990年代初頭には実験航空機協会の青少年向け事業「ヤング・イーグルス」の初代会長を務めた。2011年9月10日、ニューヨークで亡くなった。
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