伝記
ヘンカウス3世は、古代エジプト第5王朝の時代の王妃である。報道ではヘンタカウェス3世とも呼ばれた。ネフェルイルカラー・カカイ王と王妃ヘンカウス2世の娘で、夫はネフェレフラー王、のちの王メンカウホル・カイウの母だった可能性が非常に高いとされる。
その存在は長く知られていなかった。2015年1月4日、ミロスラフ・バルタ率いるプラハのカレル大学のチェコ隊が、エジプト側の協力を得て彼女の墓を発見したと、エジプト当局が発表した。当時のエジプト考古大臣マムドゥーフ・エルダマティは、発見以前には彼女の存在について何の知識もなかったと述べた。同名の王妃には、ヘンカウス1世と2世の二人がいる。墓はピラミッドが並ぶアブシールにあり、ネフェレフラー王のピラミッド複合体の近くで、AC30の番号が付けられた。
発掘前は南北に細長い塚に見え、石材泥棒による大きな損傷の跡があったが、これはアブシールの他の墓にも共通する。発掘で、墓はマスタバと確認された。外面は地元産の黄色と灰色の石灰岩で築かれ、内部の芯は質の劣る石灰岩の破片、日干しレンガ、多量の土器でできていた。外側を包む白い石灰岩の塊は大きいが質が悪く、持ち主の死後に工事が放棄されたことを示すという。東面から入るL字形の礼拝室には、西壁に二つの偽扉があった。建築の方法から、第5王朝の後半の造営とされ、アブシールの上流階級や王族の墓のなかでは小さい。縦坑の奥の通路から埋葬室に通じ、石灰岩の破片でできた斜路でミイラが運び込まれたらしい。室内に残った一つの巨大な石灰岩の塊は、持ち主が王族だったことを示す。副葬品には、トラバーチンの模型の容器23点、カノポス壺のものとみられる白い石灰岩の蓋2点、銅製の道具の模型4点、動物の骨、木製品の破片、防腐処理の包帯や布などがあり、いずれも作りは精巧だった。出土した骨片から、墓の持ち主は20歳ほどの女性と分かった。
持ち主と称号は、礼拝室や縦坑の壁などにある建築時の落書きから特定された。彼女は「王の妻」であり、「王の母」でもあったヘンカウスである。墓がネフェレフラー王の未完成のピラミッドに近いことは、夫婦の関係を示唆する。王の母であったことは、子が王位に就いたことを意味するが、墓の碑文にその王の名はなく、メンカウホルか、短命なシェプセスカラーのいずれかと考えられている。
同じ年に亡くなった人物
- エンアンナトゥム1世 (紀元前 2500年(推定))
- 顓頊 (紀元前 2500年(推定))
- アクルガル (紀元前2500)
- Aanepada (紀元前2500)
- ペセシェト (紀元前2500)
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